数々のサスペンスドラマで事件を解決に導いてきた片平なぎさが、なぜ実生活では配偶者を持たない道を選んだのか。その根底には、昭和から平成のテレビ黄金期を駆け抜けた過密スケジュールと、彼女自身が早い段階から確立していた独自の生活美学があります。
過去のロングインタビューやテレビ特番において、彼女は結婚観について極めて淡々と、かつ誠実に語っています。20代から30代にかけては「いつかは自然に結婚するもの」という漠然とした憧れを抱き、実際に将来を意識した交際相手が存在した時期もありました。しかし、次々と舞い込む連続ドラマやサスペンスシリーズの主演オファーにより、年間の大半を京都をはじめとする地方ロケで過ごす生活が常態化。プライベートな関係を育む時間的・精神的な余裕が物理的に失われていった経緯があります。
さらに注目すべきは、本人が公言している「絶対的なパーソナルスペースの必要性」です。トーク番組などで明かされたところによると、彼女は「仕事現場で多くの人間関係にエネルギーを注ぐ分、自宅に戻ったときは誰にも気兼ねせず一人で過ごしたい」「生活のペースを誰かに合わせることが苦痛になってしまう」と述懐しています。世間一般の「適齢期だから結婚する」「独身は不完全である」という既成概念に縛られず、自分の心地よい生き方を最優先した結果が、現在の未婚という選択につながっています。