ジャンルという枠にとらわれない歪な魅力。本作が描くのは、切なく甘酸っぱい学園生活の裏側に隠された、時空の歪みと世界の終わりを巡る緊迫感だ。これまでの青春SFドラマとは一線を画す緻密な世界観構築がなされており、設定の端々に散りばめられたSF的ガジェットや物理学の仮説が、物語に重厚なリアリティを与えている。
一見すると眩しい夏の日常風景。だが、背景に映り込む時計の針の進み方や、登場人物たちが交わす何気ない会話の節々に、どこか奇妙な違和感が付き纏う。ノスタルジックな青春劇の皮をかぶった過酷なサスペンス構造が、観る者の知的好奇心を強く刺激する。