通勤電車でおなじみのロングシートは、窓を背にしてズラリと並ぶ配置が特徴だ。一度に多くの乗客を乗せられ、通路が広くドア付近の混雑を緩和しやすい。その反面、隣の乗客との距離が近く、走行中の揺れに対して身体を支えにくい側面を抱える。
一方、クロスシートは進行方向(またはその逆)を向いて座るスタイルだ。ドア間の空間が独立したパーソナルスペースのように機能するため、視線が前方に抜け、圧倒的な解放感が生まれる。膝の上にPCを広げて作業をするビジネスパーソンや、読書に没頭したい乗客にとって、この空間設計の違いは決定的だ。移動時間を「我慢の50分」から「生産的な50分」へと一変させるパワーが、ここにはある。