「食べ放題の焼肉は肉質が低く、成型肉ばかりではないか」――これはインターネット上で今なお散見される根強い偏見です。しかし、2026年現在の外食サプライチェーンの実情を取材すると、この言説がいかに実態とかけ離れているかが分かります。
大手チェーンや有力店が提供する牛肉の多くは、工場での一括仕入れと最新のチルド輸送により、熟成された最高の状態で各店舗へ届けられています。特に「国産牛食べ放題コース」を展開する店舗では、契約牧場からの直接買い付けや一頭買いに近いスキームを導入することで、中間マージンを極限まで削り、通常の一品料理店と遜色ないサシの入った部位を提供しています。
もう一つの盲点は、「食べ放題は元を取るのが難しい」という誤解です。原価構造を分析すると、カルビやタンなどの定番肉類は原価率が高く設定されている一方、スープやキムチ、ご飯もの、デザートなどのサイドメニューは比較的原価率が抑えられています。つまり、肉類を中心にバランスよく注文を組み立てることで、消費者は支払った金額以上の実質価値を十二分に回収できる設計になっているのです。