近年の作品で一際異彩を放っているのが、WOWOWで制作された『連続ドラマW フィクサー』シリーズだ。唐沢が演じたのは、政財界の暗部に暗躍し、裏から世の中を動かす謎のフィクサー・設楽拳一。表舞台には決して立たず、言葉巧みに人間関係を操り真相へ迫るダークヒーロー的な立ち回りは、視聴者を大いに痺れさせた。
政界のスキャンダルや欲望の泥沼を描く重厚な政治サスペンスにおいて、彼のセリフ回しと静かな立ち振る舞いは圧倒的なリアリティをもたらした。全3シーズンにわたる大型プロジェクトを堂々と牽引し、大人のエンターテインメントとしてのテレビドラマの可能性をさらに押し広げた傑作である。