前回政権と決定的に異なるのは、政権中枢を固める布陣の結束力と周到さにある。その象徴が副大統領のJ・D・ヴァンスだ。ラストベルト(さびれた工業地帯)の白人労働者階級の声を代弁し、知的かつ強硬なナショナリズムを理論武装したヴァンスの存在は、政策の持続性を強固に担保している。
さらに、米共和党内の保守系シンクタンクが周到に練り上げた「プロジェクト2025」の構想が影を落とす。連邦政府の官僚機構(ディープステート)を解体し、大統領への権力集中を推し進める人事と統治構造の刷新。かつてトランプのブレーキ役となった「大人の官僚たち」は排除され、いまや大統領の意志を躊躇なく執行する鉄の結束がホワイトハウスを支配している。