BMW Motorradが世界スーパーバイク選手権(WSBK)制覇を見据えて開発したBMW モトラッド スーパースポーツのフラッグシップは、常にクラストップレベルのテクノロジーを牽引してきました。その中でも2018年式が特別な熱量を帯びて支持される最大の要因は、BMW S1000RR 左右非対称ライト 最終型という歴史的ポジションにあります。
右側のプロジェクターライトと左側のマルチリフレクターライト、そしてサメのエラを思わせる右側カウルのスリットが生み出す「異形のアシンメトリー」は、デビュー当時からブランドの強烈なアイデンティティでした。2019年の全面刷新で端正な左右対称フェイスへと変貌した際、多くのファンから「あの尖った個性が失われた」と惜しむ声が上がったのは記憶に新しいところです。
しかし、人気の理由は単なる懐古趣味にとどまりません。2015年の大幅改良でフレーム剛性、シリンダーヘッド構造、排気システムが一新され、2017年のユーロ4対応を経た2018年式は、第2世代K46型のすべてのネガティブ要素を潰し込んだ熟成の極みに達しています。新世代モデルのような電子制御の過干渉感が少なく、「ライダーがリッターSSを操っている」というダイレクトな高揚感が残されている点も、熱狂的な支持を後押ししています。