この名シーンを語る上で欠かせないのが、エリナ・ペンドルトンが見せた気高い反撃です。ディオはジョナサンへの当てつけとして、エリナの前に立ちはだかり、無理やり強引にキスを奪いました。このときに描かれた擬音「ズキュウウウン」と、取り巻きたちの「おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる!あこがれるゥ!」という囃し立ては、ジョジョ屈指の有名場面として知られています。
ディオの目論見は、ジョナサンとエリナの純愛を引き裂き、エリナを精神的に屈服させることでした。しかし、エリナは泣き寝入りするどころか、近くにあった水たまりの泥水で自らの口を洗い流すという驚くべき行動に出ます。
「あなたの唇で穢されたくらいなら、泥水のほうがまだ清らかだ」と言わんばかりの拒絶に、プライドを粉々に打ち砕かれたディオは激高し、エリナに平手打ちを食らわせました。この一連の出来事を風の噂で知ったジョナサンが、ディオへの怒りを爆発させたのです。泥水で口を洗うエリナの誇り高さと、それに報いようとするジョナサンの義憤が交差する、第1部を象徴する屈指の名シークエンスです。