1500mから5000mまで、変幻自在に距離をこなす適応力は彼女の真骨頂といえる。中距離特有の目まぐるしいポジショニング争いを制するスピード感覚と、長距離で求められる強靭な心肺機能を併せ持つランナーは、日本の陸上競技界においても極めて稀有な存在だ。
トラックのコンディションや天候、対戦相手のタイプに合わせて走りのリズムを即座にアジャストする柔軟性。ラストの直線で見せる鬼気迫るラストスパートは、限界を超えた領域で研ぎ澄まされる集中力の賜物である。距離の枠組みを軽々と飛び越えるその走りは、日本女子中長距離の未来そのものを明るく照らしている。