東大生が抱える発達障害のリアルを理解する上で外せないのが、「知的能力の高さ」と「生活機能の困難さ」の著しいアンバランスです。このギャップこそが、高学歴層特有の深い苦悩を生み出します。
ASD傾向の強い東大生の手記やインタビューでは、周囲との雑談が成立しない、相手の感情の機微を察知できない、急な予定変更でパニックに陥るといった苦白が頻繁に見られます。研究分野では世界レベルの成果を上げる天才的な頭脳を持ちながら、食堂での注文や研究室での何気ない雑談に激しい疲労感を覚えるケースは珍しくありません。
一方、ADHD特性を抱える東大生の場合、レポートの締め切りを守れない、履修登録の期限を忘れる、部屋が足の踏み場もないほど散らかり生活が破綻するといった問題が生じます。「東大に入れるほど頭が良いのだから、部屋の片付けや期日管理くらい簡単にできるはずだ」という周囲の無理解と偏見は、当事者を激しい自己否定や二次障害(うつ病・不安障害)へと追い詰める大きな要因となっています。