「野球が上手ければ誰でもスカウトされてプロに行ける」というのは完全な誤解です。プロ野球選手になるための手続きには、日本プロ野球組織(NPB)およびアマチュア野球各統括団体によって厳格な規約が敷かれています。
まず高校生と大学生がドラフト会議で指名を受けるためには、「プロ志望届」の提出が必須義務となっています。全日本野球協会の規定に基づき、高校生は日本高等学校野球連盟、大学生は全日本大学野球連盟に対して所定の期日(例年10月上旬)までに提出しなければなりません。部活動を引退したとしても、この届出を提出していない選手を球団が勝手に指名することはルール上絶対に不可能です。
一方で、社会人野球(JABA:日本野球連盟)に所属する選手にはプロ志望届の提出義務はありませんが、厳しい「年数縛り」が存在します。
- 高卒で社会人チームへ進んだ場合:最低3年間はドラフト指名対象にならない
- 大卒で社会人チームへ進んだ場合:最低2年間はドラフト指名対象にならない
企業が選手を社員として雇用し、競技環境を支援するための投資を保護する目的でこの協定が結ばれています。解禁年を迎えて初めてスカウトとの交渉が可能になる仕組みです。また、プロ野球選手になるための年齢制限について言えば、NPB規約上の下限は「翌年4月1日までに満16歳以上」と定められています。上限に関しては明文の規定はありませんが、球団の費用対効果や育成方針の観点から、20代後半以降のルーキー指名は極めて特殊な実績(独立リーグで圧倒的数値を残した等)がない限り成立しにくいのが現実です。