調査報道の現場からこの問題を深く見つめ直す時、私たちは「国家の伝統と制度」というマクロな視点と、「一人の人間としての人生と幸福」というミクロな視点の双方を直視しなければなりません。
旧宮家の若い男性たちは、自ら望んでその血筋に生まれたわけではありません。民間人として教育を受け、友人関係を築き、将来の夢を持って社会に出た20代・30代の若者たちです。もし国家の要請として皇族への身分変更を求めるのであれば、そこには本人の絶対的な自由意思の尊重と、国民全体の温かい理解が不可欠です。
かつてないスピードで少子化が進む日本社会において、皇室の将来を安定させるためには、「女性皇族の活動環境の整備」と「男系継承の伝統の尊重」を二項対立で争わせるのではなく、両案の長所を取り入れた現実的で持続可能な法整備を急ぐことが求められています。