SNSや相談掲示板では、おたふく風邪をめぐる切実な体験談が連日投稿されています。「保育園で流行し、任意接種代をケチって受けさせていなかった。結果として片耳が難聴になり、補聴器も効かないと言われ、医師の前で泣き崩れた」「任意接種という名前だから、国が『打たなくてもいい』と言っていると勘違いしていた」といった、情報不足による後悔の叫びが後を絶ちません。
また、盲点となりやすいのが大人の接種(成人接種)です。過去におたふく風邪に罹患した記憶がない、あるいは母子手帳に接種記録がない大人が感染した場合、小児期よりもはるかに症状が重篤化します。
特に成人男性が感染した場合、20〜30%の確率で精巣炎(睾丸炎)を合併します。高熱とともに陰嚢が数倍に腫れ上がり、激痛で歩行困難に陥るだけでなく、最悪の場合は精子形成不全による男性不妊の原因となります。成人女性の場合も卵巣炎を発症するリスクがあります。
身に覚えのない大人は、医療機関でおたふく風邪の抗体検査(費用相場:3,000円〜6,000円程度)を受けるか、抗体の有無にかかわらずワクチンを接種することが強く推奨されます。仮に過去に罹患歴があっても、追加でワクチンを打つことによる重篤な健康被害はありません。