SNSや気象ニュースでも度々話題となり、「見ると幸運が訪れる」とされる大気現象が「二重虹(ダブルレインボー)」です。はっきりと濃く見える主虹(Primary rainbow)の外側に、うっすらともう一本の虹(副虹:Secondary rainbow)が現れる現象ですが、観察現場で両者をよく見比べると驚くべき違いがあります。
実は、外側に現れる副虹は、色の順番が完全に逆(一番上が紫、一番下が赤)になっているのです。
この現象が起きる理由は、雨粒の内部での反射回数にあります。
- 主虹(内側・通常の虹):水滴の中で光が「1回反射」して出てくるため、外側が赤・内側が紫になる。
- 副虹(外側・薄い虹):水滴の中で光が「2回反射」してから外に出てくるため、主虹と上下の光路が反転し、外側が紫・内側が赤になる。
副虹は内部で2回反射する分、光の強度が減衰して薄く見えます。さらに、主虹と副虹の間にある空が通常よりも一段と暗く見える現象は「アレクサンダーの暗帯(Alexander's dark band)」と呼ばれ、2つの虹の間には光が反射して届かない幾何光学的な境界が存在します。実際の空を観察する際は、ぜひこの「逆転した色の配列」と「暗い帯」を確かめてみてください。