沼の家を訪れた際、すべての来店客が対面するのが「どの組み合わせの折を選ぶか」という選択です。基本メニューは、定番の「醤油・餡(小倉あん)」と、知る人ぞ知る名物である「胡麻・醤油」の2大看板で構成されています。
特に注目すべきは「胡麻醤油折」の存在です。すり胡麻を贅沢に使用した特製の黒胡麻餡は、漆黒の艶やかなビジュアルと、口に含んだ瞬間に鼻腔を突き抜ける濃厚な焙煎香が圧倒的な支持を集めています。ただし、胡麻は餡に比べて油脂分が多く酸化が進みやすいため、品質管理の観点から「小折サイズのみ」の限定製造となっています。一方の餡折は、大沼湖の静けさを思わせる上品なこし餡の甘みと、醤油のキリッとした塩味が絶妙なコントラストを描き出します。
初めて訪れる旅行者であれば、まずは「胡麻・醤油(小)」と「餡・醤油(小)」をそれぞれ1折ずつ購入し、食べ比べるのが王道のルートです。醤油ダレの底に沈む団子は、みたらし風のどこか懐かしい塩気と甘みの調和が取れており、甘い餡や香ばしい胡麻との交互の往復が止まらなくなる計算された構成になっています。