番組開始当初は番組スタイリストが手配した数本の蝶ネクタイをローテーションしていましたが、軽部アナのプロ意識はそこにとどまりませんでした。「毎朝同じものを使い回すのではなく、その日の季節感や取材対象のテーマに合わせた色柄を選びたい」というこだわりから、自ら国内外のブティックや仕立て屋を回り、自費でコレクションを拡充していったのです。
関係者の証言によると、軽部アナが自宅やアナウンス室のロッカーに保管している私物蝶ネクタイの所持数は、現在までに推定500本以上に達しています。フランスの高級老舗シャツメーカー「Charvet(シャルベ)」や、アメリカントラディショナルの雄「Brooks Brothers(ブルックス ブラザーズ)」、英国王室御用達の「Turnbull & Asser(ターンブル&アッサー)」といった名門メゾンのシルクタイから、舞台の初日祝いに特注したオリジナル品まで多岐にわたります。
特筆すべきは、市販のワンタッチ式(ホックで留めるタイプ)を多用せず、自分で生地を結ぶ「手結び(バタフライ・セミバタフライ)」を基本としている点です。結び目の自然な歪みや立体感にこそ品格が宿るという美学があり、これが画面越しにもチープさを感じさせない風格を生み出しています。