ネット上の掲示板やSNSでは時折、「西南は専願なら簡単に合格できる」「模試でC判定でも推薦なら滑り込める」といった根拠のない言説が散見されます。しかし、現場の入試データを見れば、それらの噂が危険な誤解であることは明白です。
専願入試および推薦入試において不合格になる受験生には、明確な共通項が存在します。教育相談の現場から見えてきた「専願で落ちた理由」の主たる要因は以下の3点に集約されます。
- 中学校の内申点(通知表)不足:推薦入試はもちろん、専願入試においても調査書点は厳格にチェックされます。主要5教科だけでなく実技4教科も含めた評定が基準値に達していない場合、当日の筆記試験で挽回するのは容易ではありません。
- 基礎学力偏重による「思考力問題」での失点:公立中学校の定期テストで高得点を取っていても、西南の入試問題は応用力・論理的記述力を問う独自形式です。過去問研究が不足したまま臨んだ受験生が、数学の応用小問や英語の長文で足元をすくわれる事例が頻発しています。
- 倍率高騰に伴うボーダーラインの切り上げ:安全志向の高まりから、早い段階で進路を確定させたい成績優秀層が専願・推薦に流入しています。推薦入試の倍率が1.5倍〜2.0倍近くに達する年度もあり、「受かって当然」の試験では決してありません。
また、経済的支援制度である「学費免除(特別奨学生制度)」についても正確な理解が必要です。西南学院高校では一般入試の成績最上位者に対し、入学金や授業料相当額を免除する特待生制度が設けられていますが、その枠は極めて狭き門です。公立御三家の合格ラインを余裕で超えるトップクラスの学力層が特待を獲得して公立へ抜けていくケースも多く、免除を前提とした進学計画を立てる際には、相応のハイリスクを覚悟しなければなりません。