朝のわずか数分で夕方までビクともしない前髪を作るには、温度設定と塗布の順序に明確なルールが存在する。ストレートアイロンの適正温度は140度から160度。高温すぎると髪のタンパク質が硬化して不自然な板状になり、逆に低すぎると湿気に耐えうる形状記憶が働かない。手首を柔らかく返し、弧を描くように1〜2秒でスルーさせるのが鉄則だ。
ワックスの扱いにも決定的なコツがある。手のひらに米粒半分の微量を取り、指先まで均一に伸ばしたら、毛先3分の1だけに「つまむ」ようにつける。決して根元に触れてはならない。仕上げにスプレーを指先に吹き付け、束感をキープしたい毛先だけを直接つまんでフィックスする。このひと手間で、パリパリに固めることなく、一日中しなやかな弾力を維持できる。