インターネットの掲示板やSNS上で時折見かける「晴れていれば九重スキー場にノーマルタイヤで行けた」という体験談を鵜呑みにするのは極めて危険です。スキー場が位置する九重町湯坪地区は標高1,330メートルに達し、冬期の気温は日中でも氷点下に達することが珍しくありません。晴天で路面に雪がないように見えても、日陰や橋の上には透明な氷の膜が張るブラックアイスバーンが潜んでいます。
ノーマルタイヤでの走行が危険な理由は明快です。急勾配の山道でひとたびスリップすればハンドル操作もブレーキも一切利かなくなり、自走不能となって後続車を巻き込む大規模なスタック事故を引き起こします。警察による冬用タイヤ・チェーン規制が発令された場合、ノーマルタイヤ装着車は検問で容赦なく引き返させられます。
スタッドレスタイヤを装着している車両であっても、突然の猛吹雪や峠の急坂に備えて金属製または非金属製のタイヤチェーンをトランクに常備しておくのが雪山運転の鉄則です。現地の道路管理事務所が発信する「大分県道路規制情報」をこまめに確認し、万全の冬装備でハンドルを握りましょう。