帯の結び方だけに気を取られ、土台となる道着の合わせ方を誤っている初心者は少なくありません。武道において最も基本的でありながら重大なマナー違反とされるのが「衿(えり)の重ね順」です。
柔道着の正しい着方マナーにおいて、必ず「左前(自分から見て左側の衿が上、右側の衿が下)」に合わせなければなりません。和装の文化と同様に、右側を上にする「右前」は死装束の合わせ方(死人前)を意味し、道場内では大変な非礼とみなされます。
また、帯の結び目から垂れる「刺繍の向き」にも暗黙の美意識があります。通常、自分の名前が入った側と、道場名や学校名・講道館マークが入った側の位置関係を整え、両方の文字が正面から綺麗に見えるように結ぶことが、かっこいい柔道帯の締め方の基本所作とされています。