ファンの間で頻繁に議論される疑問が、「なぜ人を殺傷できる他の強力な闇の魔術は『許されざる呪文』に指定されていないのか」という点です。例えば、スネイプが学生時代に開発した斬撃呪文「セクトムセンプラ」や、あらゆるものを焼き尽くす「悪霊の火(フィンドファイア)」は、アバダケダブラに匹敵する致死性を持っています。
この背景には、魔法省の法制度における構造的な盲点が存在します。
第1に、「対抗手段の有無」です。セクトムセンプラには創案者であるスネイプ自身が作った治癒の歌(ヴァルネラ・サネントゥール)が存在し、悪霊の火も高度な技量があれば鎮火可能です。即座に対処すれば救命できる余地がある呪文は、一律の終身刑対象からは外されています。
第2に、「法律制定の年代(1717年)と呪文の認知度」です。許されざる呪文の定義は18世紀初頭に固定化されており、それ以降に個人が独自開発した闇の呪文は、法改正によって個別に「禁止呪文」としてリストアップされていないという法整備の遅れが指摘されています。
また、ゲーム『ホグワーツ・レガシー』(1890年代設定)において、主人公が許されざる呪文を習得・使用しても即座に逮捕されない仕様についても議論を呼びました。これはゲーム体験上の自由度に加え、目撃者がいない辺境での戦闘という舞台設定や、古代魔術の調査という超法規的状況が反映された結果と解釈されています。