長年にわたり冷え切っていたとされた倉本聰氏とNHKの関係ですが、年月を経て劇的な変化を遂げています。作家としての圧倒的な実績と国民的支持を前に、NHK側も過去の確執を過去の歴史として受け止め、歩み寄りを見せるようになりました。
2000年代以降、NHKのドキュメンタリー番組や教養番組に倉本氏が出演する機会が増加。2010年代以降には、NHKの番組内で過去の『勝海舟』降板劇について自ら赤裸々に回顧し、当時の演出陣との葛藤を客観的に語るまでに至っています。
双方がプロフェッショナルとして敬意を払い直したことで、かつての「出禁」騒動は完全に過去のものとなりました。90歳を超えてなお鋭い視線で日本の現代社会を批評し続ける倉本氏に対し、NHKも現代を代表する文化人として敬意を持って取材を重ねており、両者の確執は半世紀の時を経て美しい雪解けを迎えています。