モノマネにおいて最も緊張が走る瞬間が「本人との対面」です。過激なデフォルメを施した神奈月さんの萩原流行ネタも、当初は関係者から「怒られるのではないか」と危惧されていました。しかし、萩原流行さん本人の反応は、予想を遥かに超える器の大きさを示すものでした。
日本テレビ系『ものまねバトル』などの特番でドッキリ対面が仕掛けられた際、萩原流行さんは激怒するどころか、神奈月さんのネタを見てスタジオで誰よりも大爆笑しました。「俺ってそんなに笑ってる?」「でも本当によく見てるね!」と神奈月さんの観察眼と芸を絶賛し、その場で「本人公認」を快諾したのです。
さらに伝説的なエピソードとして語り継がれているのが、萩原流行さん本人による私物衣装の提供です。神奈月さんが身につけていたウエスタンシャツやアクセサリーのクオリティを高めるため、萩原さん自らが愛用していた本物のウエスタンハットやベルトを「これ使ってよ」と快く貸し出したりプレゼントしたという逸話があります。二人が並んで同じ衣装で「ダブル萩原流行」として笑い合う姿は、平成バラエティにおける最もピースフルで幸福な名場面の一つとなりました。