学歴を偽る行為は、単に「恥をかく」「信頼を失う」という精神的なダメージにとどまらない。現実には、極めて重い法的ペナルティと背中合わせの危険なギャンブルである。
法的な観点から言えば、公的な資格や学歴を偽って自称する行為は軽犯罪法(第1条15号:資格がないのに公務の資格や学位などを詐称する罪)に抵触する可能性がある。さらに、偽造した卒業証明書を提出して企業に応募し、給与を得ていた場合には、有印私文書偽造罪や同行使罪、あるいは詐欺罪に問われるケースも珍しくない。
企業組織における処分も厳しい。学歴や経歴を偽って採用されたことが判明した場合、労働契約の根幹をなす「信頼関係の破壊」とみなされ、最も重い処分である懲戒解雇の対象となるのが一般的だ。懲戒解雇となれば、退職金が支給されないばかりか、その後の再就職においても「解雇理由」が一生ついて回る。目先の好条件を手に入れるために使った小さな嘘が、結果としてその後の全キャリアを断絶させる要因となるのだ。