証拠固めが完了した瞬間、捜査は一気に静から動へと転じます。内偵捜査から逮捕までの流れは、法手続きに沿って秒刻みの緻密なスケジュールで進行します。
まず、捜査機関は収集した内偵資料を元に、裁判所へ捜索差押許可状と逮捕状を同時に請求します。令状が発付されると、通常はその数日以内に強制執行(Xデー)が設定されます。
執行当日の朝、多くの人が経験するのが家宅捜索とガサ入れのタイミングです。標準的なケースでは、対象者が在宅している可能性が最も高く、寝起きで判断力が鈍っている「午前6時〜7時台」に複数名の捜査員が令状を携えて踏み込みます。玄関が開いた瞬間に令状が提示され、室内にあるスマートフォン、PC、通帳、日記、衣類などが徹底的に差し押さえられます。
逮捕状が出ている場合はその場で通常逮捕となり、そのまま警察車両で警察署へ連行されます。逮捕状が出ていない場合でも、「任意同行」を求められ、取調室で数時間の事情聴取を受けたのちに、供述や押収物から緊急逮捕または後日逮捕へ切り替わるケースも少なくありません。身柄が拘束されると、48時間以内の送検、さらに24時間以内の勾留請求という厳格なタイムリミットの中で刑事手続きが進んでいきます。