耳鼻科で診断されるめまいの多くは、内耳の特定疾患によるものです。代表的な2つの病態について、どのような検査で確定診断を行うのかを掘り下げます。
1. 良性発作性頭位めまい症(BPPV)の検査
めまい外来を訪れる患者の中で最も頻度が高いのが良性発作性頭位めまい症です。内耳の前庭にある炭酸カルシウムの結晶「耳石」が剥がれ落ち、三半規管の中に入り込むことで生じます。
診断には、ベッド上で頭の位置を急激に変化させる「頭位・頭位変換眼振検査(ディックス・ホールパイク法など)」が用いられます。頭を特定の位置に倒した瞬間に激しい回転性めまいと特有の眼振が生じ、数十秒で減衰・消失することを確認して確定します。耳石が原因であるため、聴力検査に異常が出ない点が大きな特徴です。
2. メニエール病の検査方法と聴力検査の関連性
メニエール病は、内耳の内部を満たす内リンパ液が過剰に溜まる「内リンパ水腫」によって引き起こされます。激しい回転性めまいが数十分から数時間続き、発作を何度も繰り返します。
確定診断において極めて重要なのが聴力検査とめまいの関連性です。メニエール病の発作期には、特に「低い音」が聞こえにくくなる低音障害型感音難聴や、耳閉感(耳の詰まり)、耳鳴りがめまいと同時に生じます。めまいが治まると聴力も一時的に回復する傾向があるため、発作時と寛解期の両方で聴力検査を比較することが診断の鍵となります。