今期の最大のハイライトとして業界内でも囁かれているのが、TBSテレビが誇る看板枠「日曜劇場」と、起死回生を狙うフジテレビジョンの真っ向勝負だ。
日曜劇場には、圧倒的な演技力と存在感で視聴者をねじ伏せてきた堺雅人が満を持して登板する。巨大組織の暗部と人間の尊厳をテーマにした重厚なビジネスエンターテインメントであり、緻密な取材に裏打ちされた台詞の応酬は圧巻の一言。関係者によれば、リハーサルの段階から張り詰めた空気が漂い、共演者たちも一切の妥協を許さない演技合戦を繰り広げているという。
これに対抗するフジテレビジョンは、現代社会の歪みを鮮烈に描き出す名手、脚本家・野木亜紀子のオリジナル作品を投入する。スピーディーな会話劇の中に鋭利な社会批評を潜ませる筆致は今作でも健在。日曜劇場が王道の熱量で攻めるならば、こちらは先の読めないスリリングな心理描写と圧倒的なリアリティで視聴者の心を掴む構えだ。日本のテレビドラマ界を牽引するトップランナー同士の激突から、一瞬たりとも目が離せない。