実写映画版『アラジン』が世に送り出された際、最大の焦点であり、同時に最大の懸念材料でもあったのが「誰がジーニーを演じるのか」という難題だった。ロビン・ウィリアムズという絶対的な伝説が存在するなか、その重責を引き受けたウィル・スミスのアプローチは実に見事だったといえる。
彼はオリジナルを模倣するのではなく、自身が誇るヒップホップ文化のルーツと圧倒的なカリスマ性を融合させ、「全く新しいジーニー」を提示してみせた。かつて懸念されたCGのビジュアル評価を跳ね返し、公開後は世界中で大絶賛を獲得。単なるリメイクの枠を超え、キャラクターそのものに新たな命と現代的なダイナミズムを注入したこの実写化は、今なおポピュラーカルチャーにおけるキャラクター再定義の成功例として語り継がれている。