全国に数ある「美肌の湯」の中でも、高槻の日帰り温泉 美人湯祥風苑が放つ存在感は異色です。利用者の多くが口を揃える「強烈なとろみ」と「湯上がりの滑らかさ」は、気休めのプラシーボ効果ではなく、明確な温泉成分のデータに裏打ちされています。
日本の温泉法において、一般的に「美人の湯」の代名詞とされるナトリウム-炭酸水素塩温泉(重曹泉)が療養温泉として認定されるには、炭酸水素イオンが1kgあたり340mg以上含まれている必要があります。これに対し、祥風苑の源泉に含まれる炭酸水素イオンは、この基準値をはるかに上回る800mg/kg超という圧倒的な濃度を記録しています。つまり、規定値の約2.5倍に達する重曹成分が、一切の薄めなしで湯船に注がれている計算になります。
この重曹成分がもたらすメカニズムは、皮膚表面の古い角質や皮脂汚れを石鹸のように乳化させて洗い流す「自然のピーリング作用」です。さらに、弱アルカリ性の性質が皮膚のターンオーバーを促し、入浴中から肌がツルツル、キュッとした独特の質感へと変化します。湯上がりの清涼感と、その後に訪れるしっとりとした保湿感の持続力こそが、温泉ソムリエや皮膚科医からも高く評価される所以です。