ネットスラングとして定着した「モルゲッソヨ」ですが、原義は極めて標準的な韓国語です。ハングル表記では「모르겠어요」と書き、日本語の「分かりません」「存じ上げません」に該当する丁寧なヘヨ体(日常的な敬語表現)です。
文法構造を分解すると、「知らない・分からない」を意味する動詞原形「モルダ(모르다)」の語幹に、話し手の推量や意思、あるいは語気を和らげるニュアンスを持たせる意志・推量語尾「~ゲッ(-겠-)」、そして丁寧な終結語尾「~オヨ(-어요)」が結合しています。単に事実として知らないと言い放つのではなく、「(考えてみても/私には)分かりかねます」というニュアンスが含まれるため、日常会話からビジネスシーンの口頭応対まで幅広く用いられます。
似た表現に「モルラヨ(몰라요)」がありますが、こちらは「モルダ」に直接「アヨ/オヨ」が付いた形です。「モルラヨ」が直接的に「知らないです」と事実を伝えるのに対し、「モルゲッソヨ」は語気緩和が働き、より柔らかく角を立てずに断るニュアンスを持ちます。旅行先で道を尋ねられて困った際や、質問に対して穏やかに分からない旨を伝えたい場合、ネイティブスピーカーが最も自然に口にするフレーズの一つです。