「羽角があればミミズク、なければフクロウ」という見分け方には、日本固有の命名史がもたらした有名な2大例外が存在します。クイズ番組や生物系の試験でも定番のポイントです。
1. 羽角があるのに名前に「フクロウ」が付く「シマフクロウ」
北海道の原生林や河川域に生息する世界最大級の猛禽類、シマフクロウの分類はフクロウ科シマフクロウ属です。写真を見れば一目瞭然ですが、頭部には立派でボサボサとした羽角がしっかりと生えています。
本来のルールに従えば「シママミミズク」と呼ぶべき外見ですが、アイヌ民族から「コタンクルカムイ(村を守る神)」として崇められてきた歴史や、古くから日本を代表する大型鳥として「フクロウ」の名で定着した経緯から、そのままシマフクロウと命名されています。
2. 羽角がないのに名前に「ズク」が付く「アオバズク」
もうひとつの代表的な例外がアオバズクの例外です。アオバズクは初夏の青葉が茂る季節に日本へ飛来する夏鳥で、神社や寺院のクスノキなど大木に巣を作ります。
アオバズクの頭部は完全な丸型で、羽角は一切ありません。形態的には「アオバフクロウ」と呼ぶのが自然ですが、小型のフクロウ類を一括して「ズク」と呼んでいた古語の名残から、現在もアオバズクの名で親しまれています。