本作の再放送や配信を観返す視聴者が口を揃えて驚くのが、脇を固めるキャスト陣の豪華さだ。和美の姉・神田優役として出演していたのは、当時まだ10代半ばだった夏帆である。妹を温かく見守る控えめな演技ながら、のちに日本アカデミー賞女優へと登りつめる大器の片鱗を覗かせていた。
さらに、娘の苦悩に気づけず動揺する母親役を演じた羽田美智子や、事なかれ主義の同僚教師を演じた原沙知絵、ベテランの味を醸し出した泉谷しげるや内藤剛志など、大人側のキャストの重厚な演技も光った。児童側と大人側の双方が徹底したリアリズムで対峙したからこそ、本作は単なる子供向けの学園ドラマを超えた人間ドキュメンタリーとしての強度を獲得したのである。