富士山の所属を語るうえで欠かせないのが、登山ルートの明確な地域性です。登山道は山梨県側と静岡県側にそれぞれ分かれており、登山計画やアクセスにおいて大きな違いがあります。
山梨県側のメインルートは「吉田ルート(吉田口)」です。富士スバルライン5合目からスタートし、登山道沿いに山小屋や救護所が最も充実しているため、初心者から海外観光客まで全登山者の過半数が集中します。
一方、静岡県側には個性豊かな3本のルートが存在します。
- 富士宮ルート(富士宮口):4つのルートの中で最も出発地点の標高が高く、山頂までの距離が短い急勾配ルート。
- 須走ルート(須走口):豊かな樹林帯を抜け、下山時には名物の「砂走り」をダイナミックに下るルート。
- 御殿場ルート(御殿場口):高低差が最も大きく、健脚向けで静かな山歩きが楽しめるロングルート。
日本の最高標高地点である「剣ヶ峰(標高3,776メートル)」は火口の南西側に位置しており、地理的には静岡側の富士宮口山頂から最も近い位置にあります。