歌詞の前半で展開される「ノリと勢い」の戦略は、まさに合コンという戦場での実生活そのものだ。週休2日制の普及やスキーブームを背景に、週末の出会いを求める男女の心理が克明に描かれている。「探すのよ 笑顔が素敵な人」という入りから、「男の人は顔で選ぶ」「性格は後からついてくる」と言い切る転換のスピード感。ここには作詞・作曲を手掛けた広瀬香美の緻密な計算が存在する。
実は広瀬香美自身、クラシック音楽の英才教育を受け、ロサンゼルスで最先端のポップ・メソッドを学んだ本格派のミュージシャンである。小難しい恋愛の駆け引きをポップな音像に乗せるため、あえて日常の生々しい口語体を採用した。「ひどい」と形容されるほどのストレートな言葉遣いは、極めて高い知性と音楽的ロジックによって構築されたポップスのフックなのだ。