最終決戦における伊黒小芭内の戦いぶりは、まさに人間の限界を超越した鬼気迫るものでした。鬼殺隊士の多くが戦闘不能に陥るなか、伊黒は黎明が迫る最後の瞬間まで鬼舞辻無惨の足止めを担い続けました。
直接の死因となったのは、無惨の触手による致命的な斬撃、両眼の失明、大量出血、そして肉体の限界を超えた激しい内臓損傷です。決戦の終盤、無惨の広範囲攻撃を顔面に受けて両目を深く裂かれ、視界を完全に喪失。しかし、伊黒は襟元に寄り添う白蛇・鏑丸の空間把握能力を借りて連携し、盲目でありながら戦線に立ち続けました。
さらに「赫刀(かくとう)」の発現のために握力を極限まで高めたことで自ら酸欠状態に陥りながらも、無惨の体内に赫刀を突き立てて再生を阻害。夜明け寸前に巨大な赤子となって逃走を図る無惨に対し、自らの肉体を壁にして日光に晒し続けた代償は、人間の致死量を遥かに超えていました。日輪が昇り無惨が灰燼に帰した直後、彼の生命活動はすでに尽きかけていたのです。