かつて長野市大字南高田の国道18号線沿いには、シンボルマークの巨大なピンを掲げた「ラウンドワン長野店」が存在していました。ボウリングやアミューズメントゲーム、カラオケを備えた拠点として親しまれたものの、2012年春に完全閉店。この撤退劇の背景には、単なる売上不振にとどまらない業界全体の構造転換がありました。
関係者の証言および当時の公式発表資料によると、ラウンドワン長野店閉店理由の根幹は「施設の陳腐化」と「スポッチャ非対応の構造」にありました。当時の長野店は中規模の複合施設であり、近年の主力エンジンである巨大スポーツエンタメ空間「スポッチャ」を増設する物理的な敷地・天井高の余裕がありませんでした。折しもリーマンショック後の消費低迷や東日本大震災に伴う電力・耐震対応のコスト増が重なり、本社は不採算店舗のスクラップ&ビルドを断行。その対象となったのがラウンドワン撤退の真相です。
さらに現在に至るまで長野県スポッチャない理由として立ちはだかるのが、出店基準の厳格化です。運営会社の株式会社ラウンドワンが掲げる標準モデルは、敷地面積数千坪、延床面積3,000〜5,000坪規模のメガアミューズメント施設。これには30分圏内に30万人以上の商圏人口と、十分な若年層比率が求められます。長野市や松本市といった主要都市でも単独ではこの投資基準をクリアすることが極めて難しく、採算分岐点の壁に阻まれ続けています。