一般人であっても日常生活に著しい倦怠感と負担を強いるバセドウ病。それを抱えながら、世界最高峰のプロサッカー選手として戦い続けることがどれほど過酷であったかは想像を絶します。
サッカーは90分間にわたり10km以上を走り抜き、極限のスプリントと激しいボディコンタクトを繰り返す過酷なスポーツです。甲状腺機能亢進状態では、少し走るだけで心拍数が危険域まで跳ね上がり、呼吸困難や全身の激しい疲労感に襲われます。さらに手術後は、低下した甲状腺ホルモンを補うための厳密な投薬コントロールが欠かせません。
そうした絶望的な身体のハンディキャップを背負いながら、本田は2014年ブラジルW杯、そして2018年ロシアW杯でゴールを奪い、W杯3大会連続ゴール・アシストというアジア人初の金字塔を打ち立てました。病魔に襲われていた事実を知れば知るほど、彼の残した実績の偉大さが際立ちます。