多くの家庭でケチャップライスがべちゃついた仕上がりになる根本的な原因は、トマトケチャップに含まれる水分量と投入タイミングの誤りにあります。農林水産規格(JAS)や各調味料メーカーの成分分析データによると、一般的なトマトケチャップの全重量のうち約65〜70%は水分で占められています。
フライパンに温かいご飯を広げ、その上から直接冷たいケチャップを回しかけて炒め始めると、ご飯のデンプンがケチャップの余分な水分を吸い込み、糊化(こか)が進んでしまいます。その結果、米粒同士がくっつき合い、重たく湿った食感になってしまうのです。
また、家庭用ガスコンロやIHクッキングヒーターは業務用の強火力バーナーに比べて熱量が低いため、後から加えたケチャップの水分を一瞬で蒸発させることができません。水分がフライパン内に滞留する時間が長引くほど、米粒の表面が崩れてパラパラ感を損なう構造的な罠が存在します。