大手進学塾の社会科講師や中学校教諭への取材から見えてくるのは、子どもたちが毎年判で押したように引っかかる特有の混乱ポイントです。
首都圏の大手進学塾講師は、現場の傾向について次のように語っています。
「毎年、夏期講習の白地図演習で最も質問が集中するのが『三重県の帰属』と『福井・石川・富山の並び順』です。生徒の多くは近畿地方の白地図を解いた後に中部地方に取り組みますが、三重県が両方に顔を出すことで混乱します。三重県は地理的には近畿に含まれることも多いですが、県庁所在地テストとしては『三重=津(日本一短い県庁所在地)』として単独で覚えるよう指導しています」
また、知恵袋や教育系SNSのコミュニティを分析すると、保護者や学習者から以下の声が多く寄せられています。
- 「石川県庁所在地を『加賀市』と書いてバツになった(加賀百万石のイメージが強すぎる)」
- 「山梨県の県庁所在地を『甲州』や『甲斐』と書いてしまう」
- 「愛知と名古屋は当たり前すぎて、テスト本番でなぜか『愛知市』と書いてしまうイージーミスが起きた」
地名としての歴史的ブランド力(加賀、甲州、尾張)が強固すぎる地域ほど、現在の行政区分名称とのズレが記憶の混線を引き起こす要因となっています。