喉を通ってしまったあとに異変に気づいた場合、パニックに陥るのが最も危険です。冷静かつ迅速な行動が生死や健康回復を左右します。元保健所職員や救急医療関係者の提唱する対処フローを念頭に置いてください。
まず、胃酸は強い殺菌力(pH1〜2)を有しているため、微量のカビや酵母を誤って飲み込んでしまった程度であれば、健康な成人なら無症状か、一時的な軽い軟便程度で自然排出されるケースが大部分です。過度に恐れて無理に指を喉に突っ込んで吐かせようとすると、胃酸が食道粘膜を傷つけたり、嘔吐物が気管に入って誤嚥性肺炎を引き起こす二次的リスクがあります。
一方で、以下の「危険な兆候」が見られる場合は、迷わず内科や消化器科、あるいは小児科を受診してください。
- 口の中や喉の奥に激しい痛み、刺さるような違和感、出血がある場合(硬質プラスチックやガラス片の懸念)
- 薬品のような異常な刺激臭や苦味を感じ、口内炎のようなただれや激しい嘔気が出た場合(化学物質の懸念)
- 飲用後数時間以内に、激しい腹痛、38度以上の発熱、水様性の頻回な下痢が続く場合
受診に際して最も重要なのが「証拠の保全」です。パニックになって中身をシンクへ流してしまったり、ボトルをゴミ箱へ捨ててはいけません。残った液体、ボトル本体、キャップはラップで包み、冷蔵庫で保管します。さらに、ボトル肩部やキャップ天面に印字されている「賞味期限」と「製造所固有記号(またはロット番号)」をスマートフォンのカメラで鮮明に撮影しておきましょう。医師の診断や後の原因究明において、この現品情報が唯一無二の手がかりとなります。