突発的な事態に直面した際、「法律で免除される例外規定があるのではないか」と調べる方も多いはずです。道路交通法施行令第26条の3の2第3項には、特定のやむを得ない事情に限り、幼児用補助装置の使用義務が免除されるチャイルドシート免除事由が明記されています。
具体的に免除が認められている主なケースは以下の通りです。
- 乗合バスやタクシーへの乗車:一般乗合旅客自動車運送事業(バス)や一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー・ハイヤー)に乗る場合、個々の幼児に合わせたシートの常時配備が現実的に不可能なため、タクシーチャイルドシートなしでの乗車が法的に認められています。
- 負傷や疾病による緊急搬送:怪我や急病で幼児を至急病院へ運ばなければならない場合、または身体の状態からチャイルドシートへの着座が医療上好ましくないと認められる場合。
- 過度な肥満や身体的障害:体格が極めて大きくシートに収まらない場合や、医療機器の装着が必要な場合。
- 乗車定員の物理的限界:定員内の人数であるものの、車両の構造上どうしても規定数のチャイルドシートを固定しきれない場合(ただし固定できる席には最大限設置する義務が残ります)。
- 授乳やおむつ交換などの緊急措置:走行中に幼児が著しくぐずり、授乳や排泄処理を行わなければ著しい健康被害が生じる恐れがある場合(ただし処置後は速やかに着座させる必要があります)。
ここで極めて重要なのは、「友達の車チャイルドシートなしでちょっとそこまで送ってもらう」行為や、「実家の車チャイルドシート臨時利用だから大丈夫」という日常的な場面は、一切免除事由に該当しないという冷徹な事実です。
「善意で乗せてくれたママ友」や「善意で迎えに来てくれた祖父母」であっても、シートを使用せずに摘発された場合、ハンドルを握っていた運転者が違反点数のペナルティを受けます。事故が起きた際には、ドライバーが過失割合において圧倒的に不利な責任を負うことになります。
また、旅行先や出張先で直面しがちなレンタカーチャイルドシート当日トラブルにも十分な警戒が必要です。繁忙期に「当日店舗で言えば余っているだろう」と予約なしでカウンターに向かった結果、在庫切れで配車を断られたり、チャイルドシートなしでの出発を拒絶されたりするトラブルが多発しています。レンタカー会社は貸渡約款上、保安基準に違反する運行を容認できないため、シートの在庫がない場合は当日の車両引き渡し自体がストップします。