医療現場の視点からも、全身振動刺激(WBV: Whole-Body Vibration)への再評価が進んでいる。微細な振動を受けると、身体はバランスを保とうとして無意識に筋肉を細かく伸縮させる。これが「伸張反射」と呼ばれる現象だ。自分の意志で動かすのが難しい深層筋が活性化し、リンパの流れや骨密度の維持に寄与することが臨床データで示されている。
ただし、専門家は盲目的な過信に警鐘を鳴らす。膝を完全に伸ばした状態で強い振動を受けると、衝撃が直接関節や脳へダイレクトに突き抜けてしまい、頭痛や関節痛の原因になる。必ず膝を軽く曲げて「クッション」を作ること。また、ヘルニアなどの持病がある人や妊娠中の使用は厳禁だ。どれほど機械が進化しようと、正しい姿勢と適切な使用時間を守らなければ、健康器具は一瞬にして怪我の引き金になり得る。