代表チームの低迷の根底には、イタリア国内リーグであるセリエAの構造的変化と世代交代の課題が横たわっています。
かつて「世界最強リーグ」と謳われたセリエAですが、クラブの経営合理化や即戦力重視の補強方針に伴い、外国人選手の比率が急上昇しました。下部組織(プリマヴェーラ)で育ったイタリア人若手選手がトップチームで実戦経験を積む機会が激減し、各クラブの主力は外国人プレーヤーで占められる状況が続いています。
特に深刻なのが「本格派センターフォワード(9番)」と「ゲームメイカー」の枯渇です。かつてのフィリッポ・インザーギ、クリスティアン・ヴィエリ、ルカ・トーニのような世界基準の点取り屋が育たず、代表チームの決定力不足に直結しています。育成年代でのフィジカル偏重や戦術規律への過度な縛りが、個の打開力や独創性を持つアタッカーの出現を阻んでいるという育成システムの根本的な見直しが叫ばれています。