映画版『夜霧よ今夜も有難う』は、名作ハリウッド映画『カサブランカ』へのオマージュを色濃く反映させた極上のサスペンス&ロマンスです。
かつてボクサーとして栄光の座にいながら、試合中の事故で右腕を痛めて引退した相良徹(石原裕次郎)。彼は横浜の波止場近くでクラブ「サロン・エトワール」を経営し、夜の世界に生きていました。徹の心には、4年前に結婚を誓い合いながらも突如として姿を消した最愛の女性・北沢秋子(浅丘ルリ子)への未練が消えずに残っていました。
そんなある夜、店に一組の男女が現れます。それは密出国を企てる国際的密輸組織の追手を逃れる男・グエン(二谷英明)と、その男に寄り添う秋子の姿でした。運命の再会に動揺する徹と、過去の真実を胸に秘めたまま冷徹に振る舞おうとする秋子。二人の止まっていた時間が、危険な裏社会の陰謀とともに再び激しく動き出します。