蓋を開けてみれば、東京大学および京都大学の二次試験ボーダーラインは、大方の予備校関係者の事前予測を軽々と裏切る推移を見せた。特に理科一類や法学部といった看板学部において、共通テストの圧縮配点と個別試験の記述力重視の傾斜配分が如実に影響を及ぼしている。
「共通テストで逃げ切れると踏んでいた層が、二次試験の難化によってごっそり削り落とされた」。大手予備校の主任分析官は唇を噛む。東京大学では記述の論理展開をより精緻に問う設問設計が目立ち、部分点狙いのテクニックが通用しにくくなった。一方の京都大学でも、理系数学での発想力勝負が一段と先鋭化し、一握りの突出した思考力を持つ層だけが安全圏を確保した格好だ。倍率そのものは極端な乱高下を避けたように見えて、実質的な合格ボーダーラインの内側では、数点刻みの中に何百人もの受験生がひしめき合う凄惨なデッドヒートが繰り広げられた。