消石灰と苦土石灰の違いとは?失敗しない散布時期と使い分けの真相

消石灰と苦土石灰の違いとは?失敗しない散布時期と使い分けの真相

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ネット上の園芸解説や古い農業指南書で頻繁に見かける「春の作付け前には必ず石灰を撒いて土作りを始める」という通説には、大きな落とし穴が存在します。

降雨量の多い日本では確かに自然状態では土壌が酸性化しやすい傾向にありますが、前作で施した石灰分やミネラルが土壌コロイドに吸着され、翌シーズンまで十分に残留しているケースは少なくありません。現状のpHを計測せずに毎年漫然と石灰を投入し続けた結果、適正域を大幅に超えてpH7.5〜8.0以上の過剰アルカリ状態に陥っている市民農園の区画が数多く報告されています。

作物の種類によって好むpHが明確に異なる点も忘れてはなりません。ジャガイモはアルカリ性に傾くと「そうか病」という病原菌の活動が活発化するため、pH5.0〜5.5程度の酸性土壌を好みます。ホウレンソウのように酸性を極端に嫌う作物(好適pH6.5〜7.0)と同じ感覚でジャガイモの予定地に苦土石灰をすき込めば、病気発生の引き金を自ら引くことになります。「前作で何を育て、次に何を植えるのか」を起点とした個別設計が不可欠です。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。