一見すると不気味で不安を煽るようなビジュアルが、なぜこれほどまでに人を引きつけるのか。
文化心理学の専門家は、この現象を「制御された不安(Controlled Anxiety)」の欲求から説明する。人間は、完全に安全な環境にいると実感できる時、あえて軽度の不気味さや恐怖に触れることで、日頃溜め込んだストレスや未解決の感情を昇華させようとする傾向があるという。
「ホラー映画を観てすっきりするメカニズムに似ていますが、大きな叫び声を上げるようなショック療法ではありません。じんわりと染み込む不気味さに浸ることで、無意識のうちに自分の内面と対話しているのです」。心理学者はそう分析する。