実は、酒税法によって焼酎は一定以上の濃い色(吸光度)をつけることが認められていない。いくら長期間樽で寝かせて極上の琥珀色に仕上がっても、ウイスキーのような濃い色合いのまま「焼酎」として出荷することは法律上不可能なのだ。そのため、色を漉し取って透明に近づけるか、リキュール類へカテゴリーを変更して販売せざるを得ないという背景がある。
この規制は、国内の蒸留酒業界において長年議論の的となってきた。海外でスピリッツとしての価値が高まる中、日本のスピリッツ文化をいかに世界基準へと解き放つか。酒造会社各社は、法規の枠組みと戦いながら、光透過度の限界ギリギリまで木樽の旨味を抽出する独自の熟成技術を研鑽し続けている。