近年のセレソンがピッチ上で迷走した最大の元凶とも言えるのが、ブラジルサッカー連盟(CBF)を揺るがした監督人事の混乱です。
カタールW杯後のチーチ監督退任以降、連盟のエドナルド・ロドリゲス会長はカルロ・アンチェロッティ氏の招聘を公言し、長期にわたる「本命待ち」の姿勢を取り続けました。その間、フェルナンド・ディニス氏がフルミネンセと兼任する形で暫定指揮を執るという異例の事態に発展します。
しかし、アンチェロッティ氏がクラブとの契約延長を選択したことで招聘計画は完全に破綻。さらにCBF会長自身の不正疑惑と裁判所による解任・復職騒動といった組織内部の権力闘争が勃発し、代表チームの強化方針は完全にストップしてしまいました。
火中の栗を拾う形で就任したドリヴァウ・ジュニオール監督は、現実的な守備組織の再構築と若手主体のスカッディングへと舵を切り、ようやくチームは落ち着きを取り戻しつつあります。連盟の政治的思惑に現場が振り回された期間の損失は小さくありませんでしたが、現在は一枚岩の組織作りが進められています。