新橋といえば「サラリーマンの聖地」。その代名詞は伊達ではない。しかし、その内実はいまや大きく様変わりした。かつてのガード下を埋め尽くしていたのは、赤ちょうちんが揺れる渋い居酒屋だった。もちろん今もその味わいは健在だが、近年目立っているのは明るい照明と洗練された内装を兼ね備えた「ネオ居酒屋」の進出だ。
昼過ぎから営業を開始する店舗の数は、ここ数年で急増した。背景にあるのは、週休3日制の導入やフレキシブルワークの浸透といった社会の変化だ。オフィスに縛られない自由な時間が増えたことで、「明るいうちから一杯飲む」ことへの心理的ハードルが劇的に下がったのである。罪悪感ではなく、解放感を楽しむ。それが現代の新橋スタイルだ。